CA就職に必要な英語力とは?日系・外資系エアライン別のTOEIC基準を解説

目次

 エアライン業界、特にCAとして働くためには、非常に高い語学力が必要です。日系(国際線)の場合、英語でのコミュニケーションが日常的に求められるため、英語力は採用基準の1つになり、採用に大きく影響します。当記事では、日系と外資系、各エアラインにおける英語力の基準、TOEICスコアが、どのように『CA就活』に影響するのかを解説します。



📢こんな人にオススメ📢
✅エアライン業界に興味はあるけど、自分の英語力が不安な人
✅CAになるためにどのくらいの英語力が必要なのか知りたい人
✅日系から外資系へCA転職を考えている人
✅エアライン採用について情報収集をしている方



CAに必要な語学力とは?

英語力とは何か

 CAに求められる英語力とは、単に日常会話ができるレベルでは不十分で、エアライン業界のプロフェッショナルとして通用する英語の運用スキルが求められます。機内では、緊急時やお客様へのサービス対応など、さまざまな場面で迅速かつ正確な英語でのコミュニケーションが必要になってきます。高品質なサービス提供のために、高い英語力でのコミュニケーションは非常に重要ですが、異文化理解を把握し、お客様お一人ひとりに適切なサービスをすることも併せて覚えておきましょう。
それではそもそも『CAに必要な英語力』とはなんなのか、見ていきましょう。

リスニング力
役割: お客様からのご質問やリクエスト、クルー同士での業務確認、機内アナウンスなど正確に理解する能力。
改善法: リスニング力向上の為には、英語のポッドキャストやニュースを聞くこと、英会話の練習をすることが効果的です。


スピーキング力
役割: 安全についての的確な指示だけでなく、お客様へ正確で親しみやすい言葉を使ったサービスの提供、緊急時の迅速で的確な伝達をするために必要な能力。
改善法: 英会話クラブやオンライン英会話を利用して実際に話す練習をすることが効果的です。


読解力
役割: 各エアラインごとのマニュアルを的確に理解し、安全手順を覚え、緊急時の対応策を英語で深く理解するために必要な能力。
改善法: 英語のマニュアルや専門書を読む習慣をつけることが効果的です。


ライティング能力
役割: 英語での乗務記録や緊急時のレポート作成など、社内連絡などで必要な能力。
改善法: 英語で日記をつけたり、ビジネス英語のライティング練習をすることが効果的です。



各エアラインの英語力の基準について

日系と外資系エアラインの英語力について

 各エアラインによって英語力の求められ方は異なります。特に、日系と外資系では、採用基準として求められる英語力のレベルに差があります。それでは各エアラインがどのような『英語の採用基準』を提示しているのか確認してみましょう。


国内フルサービスキャリア
JAL(日本航空/Japan Airline)
 TOEIC600点以上、または同程度の英語力を有することが望ましい。
参照:JAL HP

ANA(全日本空輸/All Nippon Airways)
 TOEIC600点程度もしくはGTEC Business公開会場版-LR260点程度以上の英語力を有することが望ましい。
参照:ANA HP

国内ローコストキャリア
Peach
 TOEIC600点、GTEC-LR260点相当程度以上を有する⽅
参照:Peach HP

ZIP AIR
 TOEIC600 点以上の英語力を有することが望ましい。
参照:ZIP AIR HP

スカイマーク
 英検2級、TOEIC公開テスト500点程度以上が望ましい
参照:スカイマーク HP



現役外資系CAスタッフ

外資系ほど、高い英語力を求められない印象はありますが、国際線へ乗務する場合、海外からのお客様との『英語でのコミュニケーション』が必要になります。ネイティブのお客様だけではなく、非ネイティブのお客様もいらっしゃるので、様々な国の英語アクセントに苦戦しないよう、入社前にできるだけ向上させておくことをおススメします



エミレーツ航空(Emirates)
 Fluent in written and spoken English (additional languages are an advantage).
 英語での読み書きと会話が流暢であること(他の言語が話せれば有利)
参照:エミレーツ HP

カタール航空(Qatar Airways)
 Fluent in English (written and spoken).
 英語が流暢であること(読み書きと会話)
参照:カタール HP

エティハド航空(Etihad Airways)
 Fluent in English (written and spoken).
 英語が流暢であること(読み書きと会話)
参照:エティハド HP

エアアラビア(Air Arabia)
 Must be fluent in Written and Spoken English.
 (英語での読み書きや会話が流暢であること)
参照:エアアラビア HP

フライドバイ(Fry Dubai)
 Fluent in written and spoken English; proficiency in additional languages is an advantage.
 (英語での読み書きや会話が流暢であること、他の言語が話せれば有利)
参照:フライドバイ HP

シンガポール航空(Singapore Airlines)
 Fluent in English with good communication skills for servicing of international customers.
 (英語が堪能で、海外からのお顧客に対応できる優れたコミュニケーションスキルがある)
参照:シンガポール航空 HP

マレーシア航空(Malaysia Airlines)
 Proficient in both written and spoken English (knowledge of additional languages, particularly your native language, is advantageous).​
 英語の読み書きと会話が堪能であること(他の言語や母国語の知識があればなお良し。)
参照:マレーシア航空 HP

キャセイパシフィック航空(Cathay Pacific Airways)
 Proficiency in written and spoken English and Japanese. A third language is preferable.
 (英語と日本語の読み書きと会話に堪能。第3言語があればなお良し)
 A valid TOEIC score of 325 for both reading and listening, or a valid IELTS (Academic) result with an overall Band Score of 6.0 or above.
 (有効な TOEIC スコア(リーディングとリスニングの両方で 325 点以上)、または有効な IELTS(アカデミック)の総合バンドスコア 6.0 以上)
参照:キャセイパシフィック航空 HP

アシアナ航空(Asiana Airlines)
 TOEIC550点以上(2年以内に取得されたスコア)英語及び韓国語が堪能な方優遇
参照:アシアナ航空 HP

※上記は2025年2月上旬の『英語に関する採用条件』です。最新情報は各HPにてその都度ご確認ください。

現役外資系
CAスタッフ

実は中東やシンガポールベース、マレーシアなどほとんどのエアラインは『TOEIC』などの『英語の運用能力の証明』の提示を求めていません。Fluent in written and spoken English(英語の読み書き会話が堪能)と記載されていることがほとんどです。ただし、外資系を目指すのであれば、目安としTOEIC800~900点は持っておくべきだとも言われています。

キャセイパシフィックやスターラックスなど一部の中華系エアラインでは『英語の運用能力の証明』が必要になるので定期的にTOEICなどのを受験することをおススメします。




英語力をどのように上げるのか

効果的な勉強法とは?

 日系の国際線CA、外資系CAとして活躍するためには、高い英語力が求められます。英語力を向上させるための勉強法を4つのパートに分けて、どの部分を特に強化すべきかもご紹介します。


語彙力とフレーズ力の強化

 外資系エアラインの面接では、流暢な英語力だけでなく、日常会話からビジネスレベルの英語まで幅広い語彙が必要です。語彙力が不足していると、相手へスムーズに物事を伝えるのが難しく感じます。

実践法
単語帳を作る
 使えるフレーズや専門的な単語を覚えるために、日々単語帳を使い、新しい単語を習得する習慣を作りましょう。
②シャドーイング
 英語のニュースや動画を視聴し、聞こえたフレーズをすぐに繰り返して発音する方法です。これにより発音やイントネーションも向上します。
③実際に使えるフレーズ集を作る
  飛行機で使う英語表現を覚えることが重要です。特にCA業務に特化したフレーズをまとめて、実際の業務に即活用できるようにしましょう。

💡強化すべき点💡
 会話で実践的に使えるフレーズ力を高めること。CAとして必要な表現や対応方法、特に顧客とのやり取りで求められる言い回しや語彙に注力しましょう。

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リスニング力の向上

 外資系エアラインでは、ネイティブ/非ネイティブスピーカーとのコミュニケーションが日常的です。その為、様々なイントネーションにも対応できる、リスニング力を高めることが非常に重要です。

実践法
①英語のポッドキャストを活用
 仕事に役立つ会話を聴くことができるポッドキャストを活用して、リスニングスキルを向上させましょう。エアライン業界に関連する内容や英会話を多く聴くことが有効です。
②映画やテレビドラマ:の視聴
 英語で映画やドラマを観ることで、リアルな会話を学びます。特にネイティブが使う自然な表現を覚えるのに役立ちます。

💡強化すべき点💡
 速いスピードでの英会話に慣れるためには、日常会話だけでなく、どのようなべ場面においても聞き取れるようにしましょう。その為には、様々な国出身の人の英語を幅広く聞くことをおススメします。

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スピーキング力を高める

 実際のCA業務では、フライト中に乗客と英語でコミュニケーションを取ることが多いため、スピーキング力の向上が求められます。

実践法
①オンライン英会話
 ネイティブスピーカーとの会話練習ができるオンライン英会話を利用することで、実際の会話力を高めることができます。特に、実際のフライトシナリオを模倣して会話する練習を行うと効果的です。
②友達と会話練習
 英語が得意な友達や同じ目標を持つ仲間と会話することで、実際の会話の場を増やし、反応速度や表現力を鍛えます。

💡強化すべき点💡
自己紹介や業務内容に関する表現の強化。CAとしての自己紹介や、日常的に必要とされる業務関連の表現に習熟することが重要です。

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文法力とライティング力の向上

 外資系エアラインでは、英語での文書作成やレポート、メールのやり取りが求められる場面もあります。したがって、文法力やライティング力も重要です。

実践法
①ライティングの練習
 英語の日記や簡単なエッセイを書くことで、ライティング力を向上させます。ビジネスメールや報告書の形式にも慣れておくと良いでしょう。
②文法書や問題集を利用
 英文法を正確に使えるようになるために、文法書や英語の問題集を活用して、しっかりと基礎を固めます。

💡強化すべき点💡
 正確な文法の使用を意識すること。英語力が高くても文法ミスが多いと、信頼性が低くなってしまうため、基本的な文法を正確に使えるようにすることが大切です。



現役外資系CAスタッフ

最近は様々なアプリやツールが英語学習を助けてくれています。
私は『英会話』をより強化したいと思い、『ChatGTP』を活用し、AIと楽しく英会話の練習をしていました。相手もAIなので恥ずかしさもなく、好きな場所で好きな時に活用できるのでオススメです😊




まとめ


いかがだったでしょうか。
 日系の国際線や外資系エアラインを希望する場合、『英語力の向上』は避けて通れないほど非常に重要な採用基準となっています。各エアラインによって『英語力』の基準は様々ですが、どのエアラインで働くにしても、英語力を高めることは大きな強みと自信となります。あなたが目指すエアラインの求める基準に合わせて、必要な語学力を備え培い、しっかりと準備を進めることが、あなたのCAとしての道を切り開く第一歩になるのではないでしょうか。

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