仕事の厳しさとストレスマネジメント〜外資系キャビンアテンダントのリアル〜

1ヶ月のスケジュール

会社やシーズンにより月の労働時間やフライトスケジュールは異なります。

毎月のフライト時間は一概には言えません。

月に約110時間のフライトアワー(機内での労働時間)もあれば、有給休暇やオフが多い月は60時間であったりと様々です。

筆者の場合、フライトのほとんどが日帰りですが、月に1〜2回は就航地に滞在することもあります。そのため、5勤2休のスケジュールが基本です。

体力と精神力を要する現実

各航空会社により労働時間の定義が異なりますが、筆者の勤めている航空会社は下記の通りです。

フライト中だけではなく、フライトのための備品確認や対応も立派な労働時間です。そのため、かなりの長時間労働になるのは日常茶飯事です。

フライトアワーの定義

フライトアワーとは、機内での業務時間のことです。

車輪の留め具(チョック)が外れてから(滑走路に向けて動き出す瞬間)フライトアワーの計算が開始されます。

※各航空会社の規定によります

デューティーアワーの定義

デューティアワーとは勤務時間のことです。

フライト業務の他に、ブリーフィング、機内点検、搭乗案内、デブリーフィング等の業務があります。デューティアワーはオフィスで勤怠を押してから、デブリーフィングやその他の業務を終え、退勤するまでの全体の時間をいいます。

※各航空会社の規定によります

ミニマムレスト

フライトとフライトの間には、ミニマムレストと呼ばれる必須の休憩時間が設けられています。会社によりミニマムレストの長さは異なりますが、フライトとフライトの間12時間程度は間隔を開けなければ違法になってしまいます。上手く調整すれば睡眠時間も確保できるので有効的な生活を送ることができます。

※各航空会社の規定によります

精神的な負担

キャビンアテンダントには、乗客の命を守るという使命と責任があります。クルー1人ひとりが会社の顔であることを意識し、最高のサービスを提供しています。

その緊張感は精神的にもハードですが、同時にやりがいや達成感もあります。

クルー同士で連携が取れずトラブルを招いた結果、会社やサービスに対する厳しいご意見を頂くこともあります。しかし、改善や対策を繰り返しながら、常にご満足頂けるサービスを目指しています。

身体的な負担

キャビンアテンダントの業務時間は非常に不規則です。クルー達との勤務はとても刺激的ですが、寒暖差や不規則な生活リズムからくる自律神経の乱れや体調不良、時差ボケからの睡眠障害に悩む人もいます。

リカバリーの大切さ

オフの日の過ごし方

精神的、身体的に負担の多いキャビンアテンダントですが、オフの日や休憩時間に効率よくリカバリーができるよう工夫をしています。

業務上、日々多くのお客様とお会いします。

だからこそ、オフの日は自分の好きなことをして過ごすクルーも多いのではないでしょうか。

インナーケア

フライト中の機内食だけでは、栄養が偏ってしまいます。青汁やサプリメントで不足している栄養素を補うことも、長く楽しくCAライフを送る為には欠かせません。

自分の好きな事や自分に合ったストレス発散方法、必要なセルフケアにより、ハードスケジュールも徐々にこなせるようになり、心に余裕が生まれます。

まとめ

キャビンアテンダント業務には厳しさがつきものです。

トレーニングを終え、独り立ちできたとしても、ハードなクルーライフに耐えきれず、数ヶ月で退職する人も一定数いるのが現実です。夢や憧れだけではやり切れない、とてもシビアな世界です。

しかし、苦労や困難を乗り越えた先には、精神的にも身体的にも更に強くなった自分と、キャビンアテンダントだからこそ得た素晴らしい経験と達成感、それに見合った報酬が待っています。

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